検察側の罪人
いよいよ8月24日(金)本日より全国で上映されますね。
今年の夏は映画が充実していて困っちゃいました。
期待を超えて裏切るミッションインポッシブル6を筆頭に、アニメもインディーズも激しく観たいのばっかりでした。まぁ夏休みなので映画館いつもより人が多い為行かないんですけどね。コードブルー観に行って「完売」の文字を見た時は帰りたくなりましたよ(笑)
で、検察側の罪人なんですがたまらんほど心待ちでして。
原作は「犯人に告ぐ」の雫井さん。デビュー当時から何作か読ませてもらってますが重厚なストーリーでもエンタメ色が光っててとっても読みやすく(結構ダークですが)素晴らしい作家さんです。
そんな中でも一番期待するのが二宮和也さん。
私の事を知っている人なら当然の話?ですが、ぶっちぎりで一番好きな俳優さんです。
なぜ私がジャニーズの彼を好きになったかと言いますと、話は15年程前に遡ります。
当時学生だった私は例によって毎日映画を観ていたのですが、借りてきたビデオで流れていた予告編の1シーンに猛烈な勢いで目に留まりました。その主人公の存在感は予告編の数秒でも圧倒していて、演者の思い/気持ちが身体全体を通して溢れ出ていました。そう身体全体。若手の役者でよくある眼力のみで乗り切るのではなく、つま先から髪の毛まで全てがその人にのり移る、というか。その一瞬で彼の演技に虜になってしまいまして今までずっと追いかけてきました。
彼は良く「自分は表現者だ」と言います。その人、その曲、それらを自分を通してアウトプットする表現者なんだ、と。
あ、ちなみにその予告編で観た映画は蜷川幸雄監督作品の「青の炎」です。
もうねぇ、あの時蜷川さんに目を付けてもらっていた、ということがまず嬉しい。
原作は貴志祐介さん。悪の教典やらダーク色満載の作家さんですが、青の炎も例によって暗く。これを当時のアイドル二宮君と松浦亜弥さんが演じる、という作品の内容よりも恐ろしい前評判の映画となってしまいました。
よくありますよね。アイドル映画。一定数のファンが観に来てくれるから映画的には都合良いんです。安心して作れます。
でも、作り手はそんなの関係ない。なんせ原作が恐ろしく素晴らしいし、監督が鬼才中の鬼才。舞台監督の蜷川さんですよ。
撮影秘話とか観ましたが相も変わらず鬼というか無双というか。
怒号が、灰皿が飛び交うその現場はまさに監督vs演者の戦いです。(あ、さすがに灰皿は舞台だけかもですが)
そんな中、彼は監督の目に留まった。
私が知る限りそんな役者は限りなく少ない。
藤原竜也さんが蜷川幸雄とオーディション出会い育てられた、というエピソードはよく耳にしますが、その藤原竜也さんが蜷川監督が二宮君を褒めたという事を耳に挟み、怒号で育った藤原竜也さんが嫉妬した、なーんて話を聞いてもよくわかりますよね。蜷川監督が褒めた、そんなことほんと少なくて。
と、まぁ役者にとって最高にいい環境で育てられた二宮君はその後、クリントイーストウッドに見いだされ、数多くのドラマ・映画で活躍することになりました。(まぁ当初から光るものが多くて。ピカンチとかめっちゃダイヤの原石感溢れてますよ)
あ!!!
ちなみに!!!
青の炎のラストシーンは松浦亜弥さんなんですが。
これだけは言わせて下さい。
最高の表情をしています。
あのラストシーン撮るのめっちゃ時間掛かったんだろうな、と想像できます。松浦亜弥さんは思い入れありませんがあのシーンは大好きです。ありとあらゆる感情があの1シーンで描かれている。
蜷川監督が世界のニナガワと言われている理由がわかりました。
・・・と、このまま書くとえらいことになるのでこんなもんにしておきたいのですが(笑)
とにもかくにも本日より全国劇場でロードショーです。
是非是非ご覧なってください。
もちろん私も9月以降レイトショー時間の空いている時に見に行きます(笑)
株式会社テラダの中の人の子供のころの将来の夢は映画製作に携わりたい、だったのは内緒の話です(笑)