地獄のインコネル
いやほんと久々の地獄の週末を過ごしました。
インコネルの加工があったのですがなかなかの歯ごたえで。
工程は
旋盤荒加工→マシニング加工→溶接→旋盤仕上げ前加工→マシニング仕上げ加工→溶接→旋盤最終仕上げ加工→最終工程へ
と、いう流れだったのですが最終間際のM3タップ深さ7ミリでなかなかの手汗ほとばしる加工をしていました。
M3まではどこ様もタップ出しておりますが深さ7ミリ、という異次元の深さを加工条件表からは察することができませんでして。
止まり穴だったのでが、選んだのはOSGさんのインコネル対応のスパイラルタップで加工しましたが、、、ほんと恐怖でして。
うちは単品ものの加工が多いのでオープンタイプのマシニングがメイン機なんです。
こいつで1穴目とりあえず試験的に深さ3ミリまでタップ加工したんですが
「ミシッ!」
と、タップが軋むんです。
いやいやM3ですよ笑
もうね、職人さんと「ワーーキャーーー」言いながらの加工(汗)
折れた瞬間に品物はお釈迦(溶接加工で大きすぎて弊社の細穴放電では除去できないために)しかも、納期がその日必着と最終が決まってるもんですから大慌てして失敗もできない。
あ、ちなみに素材がインコネルの巻パイプからの加工で、材料入るのが2週間掛かりますので・・品物作り直しなんて絶対無理。
もうね、絶対に何があっても失敗できない。
そのほぼ最終工程がM3 深さ7ミリ
個人的にはアルマゲドンの隕石に穴掘っている気分笑
で、結局4箇所タップ加工があるんですが深さ3ミリを全部加工した後に、4ミリ・・・5ミリ・・・6ミリ・・・と1ミリずつ深くしていきました。手で加工、とか思いましたがM3なのでリスクありますよね。一定のトルクかけれる自信ゼロですし。ステンレスで1000本くらい折ったことあるのでインコネルに挑戦する気は皆無でした。いやぁ、山崎技研のマシニングすごいですね。2000年に購入したので結構な年季ものですがM3のタップの同期がバッチリで、もし少しでも位相がずれたら・・・とか負の考えがよぎりましたが、きちんと同じところでタップがスルスル入っていくのは感動を覚えました。
そんな訳で、1穴深くするごとにエアーで切粉溜まってないか確認して、チタン用タップ油塗って、、、、結局1時間くらいかかってそんな加工していました笑
その後、溶接してもらい、最終旋盤加工が終わったのが23時で。もし、万が一失敗したら、というスリルを味わった週末でした。
インコネルの加工はできますがM3深さ7ミリはこりごりな八尾市の株式会社テラダです( ͡° ͜ʖ ͡°)